4.3 国際的な分割方式の比較

4.3.1 日本式 vs 韓国式 vs 西洋式

日本式(JAS準拠)の特徴:
- 12部位への細分化が基本
- 筋肉単位での分離を重視(バランスの取れた霜降り部位の確保)
- 骨を早期に除去するボーンレス(脱骨)処理が主流
- 焼肉・すき焼き・しゃぶしゃぶ向けの薄切り加工を前提

韓国式の特徴:
- 解体単位は日本式と類似しているが、部位名称が異なる(カルビ、テジダリなど)
- 骨付きカルビ(LA カルビ)は脊椎に対して直角に薄くスライスする独特の切断法
- 内臓部位の利用が極めて積極的(コプチャン、マッチャン等の腸、コプトゥギ等の胃)

米国式(USDA/NAMP番号体系)の特徴:
- プライマルカット(8区分)→サブプライマル→ポーションカットの三段階
- チャック(Chuck)・リブ(Rib)・ロイン(Loin)・ランプ(Round)・フランク(Flank)・プレート(Plate)・ブリスケット(Brisket)・シャンク(Shank)の8プライマル
- 骨付きのままでの流通が多い
- ポーターハウス・T-ボーンステーキなど、骨付き大型カットが文化的に重要

分割観点 日本式 韓国式 米国式
基本分類数 12部位 約10部位 8プライマル
骨の扱い 早期脱骨が主 骨付きカットを重視 骨付き流通多い
切断方向 筋肉に沿って分離 骨に対して直角も使用 粗い大型分割
薄切り加工 主流 主流 少ない(ステーキ主流)
内臓部位 ホルモン文化として別体系 メインの食文化に組み込む サブ的利用

第5章:霜降り(サシ)の形成メカニズム