3.3 脂肪分布の品種間比較

3.3.1 脂肪の解剖学的分類

牛体内の脂肪は以下の4種に分類される:

  1. 皮下脂肪(subcutaneous fat):皮膚直下。枝肉外周を覆う「外脂肪」。
  2. 腔内脂肪(cavity fat):胸腔・腹腔内臓器周辺。ケンネ脂肪(腎臓周辺)が代表。
  3. 筋間脂肪(intermuscular fat):筋肉と筋肉の間の脂肪。「サシ」とは区別する。
  4. 筋内脂肪(intramuscular fat、IMF):筋肉繊維の束の間に蓄積する脂肪。これが「霜降り(サシ)」の本体。

霜降りの正体:日本語で「霜降り(しもふり)」と呼ばれる筋内脂肪は、英語では "marbling"(大理石模様)と表現される。この脂肪は皮下脂肪や内臓脂肪とは異なる代謝経路で形成され、遺伝的要因と後天的な飼育管理の双方に強く規定される。


第4章:枝肉の分割方法