3.1 品種の分類と体型の違い

3.1.1 主要品種の概要

品種区分 代表品種 原産地 主な用途
和牛(日本固有種) 黒毛和種・褐毛和種・日本短角種・無角和種 日本 肉用専用
乳用種(Dairy) ホルスタイン・フリージアン オランダ・ドイツ 泌乳専用(雄は交雑肉用)
肉乳兼用種 ブラウンスイス・シメンタール スイス・ドイツ 肉・乳双用
欧州肉用種 アバディーンアンガス・ヘレフォード 英国・米国 肉用専用
ブラジル系品種 ネローレ(Zebu系) インド→ブラジル 熱帯肉用

3.1.2 骨格・体型の比較

黒毛和種(Wagyu)の体型的特徴
- 短く丸みのある体型(「コンパクト型」)
- 四肢が比較的短い
- 深い体幅・豊かな肋部が特徴
- 腰部と後肢の発達が良い

和牛の体型進化:黒毛和種は明治時代以降、在来和牛とシメンタール・ショートホーン・エアシャー等の外来種との交配によって改良された品種である。その後、品種純化・選抜育種が進んだ結果、現在の独自の体型と霜降り形成能力が確立された。

ホルスタインの体型的特徴
- 細長くシャープな体型(「Angular型」)
- 四肢が長い(乳房容積確保のため)
- 背線が直線的
- 筋肉量は和牛に劣るが、骨格が大きく体重は重い

計測項目 黒毛和種(雌) ホルスタイン(雌) アンガス(雌)
成体体重 450〜550kg 600〜700kg 500〜600kg
体高 120〜130cm 140〜150cm 125〜135cm
枝肉重量 250〜350kg 300〜380kg 280〜360kg
筋内脂肪率(IMF) 20〜40% 3〜8% 4〜12%