4.1 韓国:焼肉文化の本家とその多様性

4.1.1 サムギョプサル(삼겹살)

三枚肉(豚バラ)を意味するサムギョプサルは、現代韓国において最も大衆的な焼肉料理である。1970年代に韓国国内で広まり、1990年代〜2000年代に「国民食」としての地位を確立した。

サムギョプサルの特徴:
- 部位:豚の三枚肉(腹部)
- 調理法:無煙グリルまたは鉄板で焼く
- 食べ方:サンチュ(リーフレタス)・えごまの葉・ニンニク・サムジャン(ゴマジャン)とともに包んで食べる「包み食べ(쌈)」が基本
- 飲み物:ソジュ(焼酎)との組み合わせが定番

4.1.2 牛肉焼肉文化

カルビ(갈비):牛(または豚)のスペアリブ部分。甘辛のタレに漬け込んだ「カルビ焼き」は祝い事の席の定番料理。
プルコギ(불고기):「火の肉」を意味し、薄切りの牛肉を醤油・砂糖・梨・ニンニク等のタレに漬け込んで焼く。日本の「焼肉」文化の直接の原点。

韓国と日本の焼肉の決定的な違い:韓国では伝統的に客が自分で焼かないのが正式なスタイルである店も多く、「テイブルサービス」と「セルフ焼き」が混在する。また包み食べ(쌈)の習慣は日本には定着していない。