第3章:炭火の基本 — 火を読む技術
炭の種類と特性
| 炭の種類 | 火持ち | 火力 | 煙 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 備長炭(白炭) | ◎ 3〜5時間 | 強 | ほぼなし | 遠赤外線最強。職人御用達 |
| オガ炭 | ○ 2〜3時間 | 中〜強 | 少ない | コスト効率が良い。現代焼肉の主流 |
| 黒炭 | △ 1〜2時間 | 中 | あり | 着火が早い。煙で燻製風味も |
| ヤシガラ炭 | ○ 2〜3時間 | 中 | 少ない | 輸入品。安価。品質にばらつき |
古今では岩手産の切炭(備長炭)を厳選使用しています。
火加減の3段階
強火(表面温度 300〜400℃以上)
- 用途: タン・ハラミの薄切り、素早いメイラード反応を狙う
- 目安: 手をかざして1〜2秒で熱さを感じる
- 注意: 脂の多い部位は炎上(フレアアップ)に注意
中火(200〜300℃)
- 用途: ロース・カルビ・ミノ。じっくり均一に火を通す
- 目安: 手をかざして3〜5秒で熱さを感じる
- 技術: 片面を焼いてから返し、1回だけ返すのが鉄則
遠火(弱火 150〜200℃)
- 用途: 厚切り肉(厚切りタン・ランプ)、低温調理的アプローチ
- 目安: 炭が白くなり、表面に灰がのった状態
- 技術: 時間をかけて芯まで温度を上げてから仕上げは強火へ
一番大切なこと:肉を休ませる
肉を焼いたら、すぐに食べず10〜15秒休ませる。
焼きたての肉は、内部の肉汁が表面に向かって押し出されています。この状態でカットすると肉汁が流出します。少し待つことで肉汁が再吸収され、ジューシーさを最大限に楽しめます。これを「レスティング(resting)」と呼びます。